相対的に判断しがちな人の心理を応用したマーケティング
2020.7.8
相対的に判断しがちな人の心理を応用したマーケティング

こんにちは。

日々地道にダイエットを続けていますが、その一環として、炭水化物を控え、飴やグミなど味が長続きするものを食べています。

私だけかもしれませんが、味がするものを口に含んでおけば、多少お腹が空いていても耐えることが出来ます。

飴やグミはフルーツ系が多いのですが、リンゴなど甘い味を食べた後にレモン味を食べた時の酸っぱさの際立ちは、単体で食べた時よりも高い気がしませんか。

これは前後の対比させるものによって、印象が大きく変わるという心理現象のコントラスト効果が働いているためであると考えられています。

コントラスト効果とは

コントラスト効果は、対比させるものの前後の印象により、受けるイメージが大きく変わるという心理効果です。

人の脳は客観的判断よりも、何かと比べて相対的に判断する傾向があり、前述の食べ物の味覚についても、レモン味は直前に食べたリンゴ味と比較しても酸っぱいため、より酸っぱさを感じます。

ちなみにコントラスト効果は、味覚同士や嗅覚同士など同じ刺激でなければ効果はありません。

そのため、リンゴ味のグミを食べた後にレモンの香りを嗅いでも特に意味はありません。




日常におけるコントラスト効果

私たちの日常には多くのコントラスト効果が存在しています。

例えばコロナウイルスの影響で収入の減った方が、不動産へより安い物件を求めて駆け込んでいると、不動産業者さんに聞いたことがあります。

この不動産でも成約のためにコントラスト効果を利用しています。

例えば条件に合った物件ではあるが、明らかに小汚かったり、駅から遠かったりと不満が残る物件を最初に紹介されたことはありませんか。

これは、最初に悪い物件を見せておくことで、コントラスト効果で次に見せる本命の物件がよく見えるという思惑があると考えられています。

また、最初にグレードの高い物件、次に小汚い物件、最後にそこそこの物件を紹介してきたら、コントラスト効果の他に、真ん中あたりのグレードを選びがちになる心理であるゴルディロックス効果も含み、より確実に成約を画策していると考えられます。

他にも通常3万円の服は高価なように感じますが、30万円の服を見た後なら、比較的安価に感じませんか。

これを利用し、ただ「3万円」と記載して売るよりも、「30万円から90%オフで3万円」と記載したほうが、同じ3万円でも相対的に安く感じ、お得感を与えることが出来ます。

これは30万円という最初の数字が基準となる、アンカリング効果も合わさり、さらに購入者へ与えるお得感は強いと思われます。

コントラスト効果は日常の多くの場面にあるため、相対的ではなく、本当に安いのか、魅力的であるかを見定めることが重要です。

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