子育てでなぜネガティブな言葉はかけてはいけないのか?
2020.6.10
子育てでなぜネガティブな言葉はかけてはいけないのか?

こんにちは。

以前子どもの成長に大切なことは、期待をかけてあげ、子どものやりたいことを尊重してあげることとお話してきました。

それでは逆に、子どもに期待をせずに「どうせ出来ないからやめなさい」、「以前失敗したから今回も失敗する」のようにネガティブな言葉をかけて接したらどうなってしまうのでしょうか。

ゴーレム効果とは

子どもに対して期待を向けて接すると、その期待に応えようと子どもの成績が上がる心理効果をピグマリオン効果と言います。

これは主に勉強の成績で用いられますが、子どものすること全てに共通していると考えられています。

音楽やスポーツなどの習い事や家のお手伝いなど、何れにしても「◯◯ちゃんならきっと出来るよ」や、「◯◯くんが手伝ってくれて助かっちゃった」と言われたら、嬉しく感じ、次も頑張ろうと思うことでしょう。

しかし逆に「◯◯は本当に勉強が出来ないな」や、「二度手間になるから◯◯は手を出さないで」なんて言われたらどのように感じるでしょうか。

「どうせ私は成績が悪いですよ」などのようにふてくされてしまったり、「そんな風に言われるくらいならもう何もしない」などのように子どものやる気や向上心が失われてしまうでしょう。

実際に私は、昔から絵が下手と言われて育った人と、絵が上手と褒められて育ってきた人を両方知っていますが、前者は苦手意識が付いてしまったらしく、上手に絵が描けなくなってしまい、後者は頑張れば褒めてもらえるからたくさん描き、今では絵でお金を稼ぐほどの画力を持っています。

このことから、子どもの時の体験は、その後の人生にも大きな影響を及ぼすと考えられます。




ゴーレム効果は子どもだけではない

ゴーレム効果は子どもの成長に対して取り扱われることが多いですが、実際には大人にも同様のことが起きることが確認されています。

例えば、仕事でミスをしてしまい、上司に「お前はこんなことも出来ないのか」のようにキツく怒られてしまったとしましょう。

そうすると「上司の期待に応えられない自分はダメな奴」、「どうせ頑張っても期待には応えられない」のような考えが浮かんでしまい、パフォーマンスダウンの原因となってしまうでしょう。

パフォーマンスの下がった部下を見て上司は、「やはりあいつはダメな奴」と評価を下げてしまい、さらにパフォーマンスが低下するという負のスパイラルに陥ってしまう恐れもあります。

このような状態を回避するために、評価をする側の人間は、ネガティブな面ばかりを伝えるのではなく、「ここはイマイチだったけど、こっちはよく出来ていたね」と出来ているところも一緒に評価をしてあげるのがよいでしょう。

また、失敗したままでは、苦手意識も付いてしまいよくありませんので、失敗を挽回するチャンスを与えてあげるのもよいでしょう。

失敗を挽回するという目標があれば、自然とモチベーションアップも期待できます。

逆に評価を受ける側の人間は、別の簡単な仕事で成功体験を積み重ね、自己肯定感を高めて、ゴーレム効果を払拭しましょう。

他にもモチベーションを回復させるために心身の休息を取り、元気になってから再度自分の問題点を見つめ直すことで、スムーズに改善することが出来ることもあります。

子どもも大人もネガティブな評価ばかりでは、その後の成長に大きな悪影響を及ぼすこともありますので、評価をするお母さん、上司の方は正しい接し方を心がけ、健やかな成長を促してあげることが大切です。

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