こんにちは。
先日不動産屋さんに行った時にいい物件があり、実際に内装を見ても評価は変わらず、契約をしようとしたのですが、直後になって家賃の他に、話になかった管理費や家賃引き落とし時の高額な手数料などが上乗せされることを知り、契約を白紙にしてきました。
今のままでは、私の提示した「今よりも家賃を安くしたい」という条件がクリアできないため、交渉テクニックである「ロー・ボール・テクニック」を用いて契約に踏み切らせようと考えたのだと思われますが、私が守銭奴なこともあり、回避できたのだと思われます。
今回はついつい引っかかってしまいがちなロー・ボール・テクニックについて見ていきましょう。
「特典除去法」や「承諾先取要請法」とも呼ばれており、交渉の時に初めにいい条件だけを相手に提示し、承諾を得ます。
その後から徐々に都合の悪い条件を提示したり、いい条件の一部を取り除くなどして、自身に有益となるように話を進める交渉術と言えます。
ちなみに名前の由来であるlow-ball techniqueは、最初に低くて捕りやすいボールを投げることにより、徐々に高くて捕りにくいボールでも受けてしまうというキャッチボール時の動きにちなんで呼ばれています。
それではなぜ条件が変わっているのに、渋々承諾をしてしまうのでしょうか。
これは人の持つ心理傾向をうまく利用しており、一度決めたことは最後までやりきろうとする「一貫性の原理」や、承諾までに要した時間や労力が無駄になることを恐れてしまう「コンコルド効果」を逆手にとって、後から分の悪い条件を提示しているのだと考えられています。
まず条件が変わっているならば、安易に承諾せず、再度検討をすることが大切です。
特に私のように家を借りる場合など金額が高額で、即時解約も難しいような場合でしたらなおさら慎重になるべきでしょう。
また、そのような交渉を持ちかけてくるような場所は、成約数のノルマを優先するあまり、詐欺一歩手前の方法を使うのだと思われますので、早々に話を切り上げ、手間ではありますが、別の場所で再度検討をするのがよいと思われます。
前述の通り、それまでかかった検討までの時間や労力は無駄にはなってしまうかもしれませんが、悪い条件で後々嫌な思いをすることと比較した時に、はたしてどちらがマシでしょうか。
その場の空気に流されず、はっきりと断ることも時には大切だと思われますので、このようなやり方があることを知っておき、しっかりと自衛をするようにしましょう。