こんにちは。
私の親は、私が幼少期の頃から超がつくほど優しい性格で、怒られた記憶も少なく、のびのびと自由に成長させていただきました。
しかし友達の家庭は違うらしく、常に抑圧されているようで、過ごしづらそうにしていました。
一般家庭でもある程度のしつけで子どもを怒ることはあるかと思いますが、怒り方を間違えると子どもの成長に悪影響を及ぼすこともあります。
ダブルバインドは、精神医学の研究者であるグレゴリー・ベイトソンが提唱した、2つの矛盾した内容を相手に命令することで、相手を混乱させ、強いストレスを与えるといったコミュニケーションのことを指します。
よく子どもが言うことを効かない時に親が、「勝手にしなさい」と言って物理的距離をとるが、本当に勝手な行動を取り続けると、さらに叱るというシチュエーションを見かけることはないでしょうか。
勝手にしていいと言われたのに怒られると言う矛盾した状況に陥り、子どもは困惑し、強いストレスを感じてしまいます。
また、このダブルバインドが発生する環境に長年身を置くことにより、相当なストレスや脳への負荷がかかる状態になると言われています。
その結果、極度に内気な性格や、心的問題、常に親の顔色を伺い自己を出さないような子どもに成長してしまう恐れもあります。
ダブルバインドは親子間に限ったことではなく、会社における上司と部下の間にも起こる恐れがあります。
例えば社会人の皆さんは、上司に仕事について聞きに行った時に、「それくらい自分で考えろ」と追い返されたことはないでしょうか。私はよくありました。
上司の指示に従い自分で考えて仕事を進めた結果、ミスをしてしまい、「どうして間違える前に相談しなかったんだ」と怒られたこともあったのではないでしょうか。
これも「自分で考えろ」と、「どうして相談しないのか」という異なる命令で、ダブルバインドが発生しています。
この様な状態に陥ると、「指示したのはそっちじゃん」、「どっちみち怒られるのかよ」とモチベーションの低下や、上司の顔色を伺い、上司に怒られないことを第一に考えるようになり、仕事のパフォーマンス低下の原因にもなると考えられています。
また、残念ながらこのような上司は自分が理不尽なことを強いているという自覚がないことが多く、自然に状況が改善することは少ないと言われています。
ダブルバインドにさらされている部下は心的ストレスが強く、そのような状況に長く身を置くのは危険であるため、上司のさらに上司に相談し改善をするか、そのような環境から離れるなどの対応をして、自身の身を守るのが大切だと考えています。