ハンコ文化が消えないのは人間の持つ保守性バイアスのため!?
2020.5.15
ハンコ文化が消えないのは人間の持つ保守性バイアスのため!?

こんにちは。

コロナウイルスのため全国的に自粛ムードで、不要不急の外出は控えるように連日アナウンスがされています。

そんな中でも朝早くの電車に乗り、仕事へ向かうスーツ姿の方々がたくさんいることに各都道府県知事や総理も難色を示しているようです。

もちろん、家では出来ない仕事をするために出かけられる方もいるかとは思われますが、中にはただ承認のハンコを押すためだけに出勤をしている方もいるとのことです。

保守性バイアスと慣例

人間はこれまで慣れ親しんできた物や方法に固着する傾向があり、新たに提示されたものは受け入れがたい傾向にあります。

この現象を心理学では保守性バイアスと呼んでいます。

伝統や慣例など、同じ様なことをずっと続けているのは、ある種人間の持つ保守性バイアスの影響だと考えられています。

今ではほとんどの書類業務がPDFなどのデータ化、クラウドなどのオンラインストレージを使用したデータ共有で、会社に来ることなく業務を進めることが出来ます。

他にもよく耳にするテレワークなどで会社に行くことなくミーティングも出来ますので、ハンコ一つのために会社に来るのが馬鹿らしく感じてしまいます。

本来であればこの期に働き方から見直した方が、諸経費や時間効率もよいと思われますが、保守性バイアスが働き、なかなか今までの働き方から変えることが出来ないのだと考えられます。

保守性バイアスと高齢社長と業務効率化

保守性バイアスは人生経験年数が多い高齢者になればなるほど、新しい意見を取り入れるのに敷居が高くなるのは容易に想像がつくでしょう。

そのため、若い社長の会社よりも、長年続いている高齢の社長の会社の方が働き方を変えるのは難しいと考えられます。

また、その様な高齢社長は自分が経験してきた苦労を従業員にも強要する傾向が見られます。

例えば、データ入力にしても今では、書式を統一したエクセルファイルを使用し、コピーアンドペーストを行えばすぐに済みます。

しかし、過去に一つひとつ手打ちで入力していたという経験を持つ高齢社長は、「昔は手打ちだったのだから、同じ様にやれ」、「楽をするな」のような苦労を美徳の様に振りかざし、業務の効率化はもちろん、手作業を省略することによるリスクの軽減も認めようとしません。

そのため、必ずというわけではありませんが、高齢社長の会社においては、業務効率化は難しいのだと考えられます。




頑固者の保守性バイアスは簡単には解決できない

保守性バイアスに陥らないためには、主観的になり過ぎず、客観的に物事を判断する必要があります。

しかし頑固な高齢社長は自分の意見が正しいと信じ切っているため、多くのことを主観でしか判断できないでしょう。

そのため、社員がいくら素晴らしい業務効率化の提案をしても聞き入れてもらえることは少ないと思われます。

最近のメディアでは、コロナの感染者に関するデータをファックスで送り、それを手打ちで入力していたことが明らかになりました。

これに伴い、これまで信じてきた数字にも誤差があると考えられ、感染者数も上方修正したと報じられていました。

上記は若干大きすぎる例えではありますが、このような致命的なミスを防ぐためにも、若い柔軟な若者の意見も取り入れ、効率的でミスの少ない方法を取り入れていく必要がありますので、国として危機感を持って対策に当たってほしいと思います。

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