こんにちは。
道を歩いていて前から、いかついグラサンの男性が葉巻をくわえて歩いてきたら、一般的な人なら少し距離をとってやり過ごそうとすると思います。
少し設定を盛り込みましたが、これはいかつい男性、葉巻、グラサンという組み合わせが何となく怖いと感じさせるからです。
このように人の印象は少なからず普段の行動にも変化をもたらします。
大学の講義や書籍でも例題で出されるほどですので、すでにご存知でしたら読み飛ばしていただいても大丈夫です。
これはアメリカのある医者と息子のお話です。
医者はアメリカ内でも五指に入るほどの名医で高給を得ていました。
医者は重度のヘビースモーカーで1日に60本もの葉巻を吸うほどです。
ある日医者は出勤のために葉巻をふかしながら、自慢のスーパーカーを片手運転で乗り回し病院へ向かっていました。
5分ほどスーパーカーを走らせた頃に医者の携帯に電話がかかってきて「あなたの息子が事故に巻き込まれた」と言われました。
医者は葉巻を灰皿にねじ込み、急いで息子がいるという病院までスーパーカーを走らせました。
息子がいるという病院の病室に着くとすぐに担当医が駆け寄ってきて「あなたはこの子のお父さんですか?」と尋ねました。
しかしその問いに対して「いいえ違います」と答えました。
なぜでしょうか?
シンキングタイムです!
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答えはとても単純で医者はその子のお母さんだからです。
もう一度読み返したらわかると思いますが、文中では一度も男性とは明記されていません。
これは、「ヘビースモーカー」、「葉巻」、「スーパーカー」などが男性、それも一般には中年以上で体格の良い男性を連想させるアイテムだからです。
偏見があるかと思われるかもしれませんが、テストとして同じ問いを投げかけると、男性と明記していないにも関わらず、男性であると錯覚してしまいます。
このように特定のシチュエーションや、物、身体的特徴などには先入観や固定観念があります。
近年若者の投票率の低さが目立ちますが、原因の一旦として、政治家や選挙活動に対するステレオタイプが少なからず関係していると思われます。
若者が選挙に行かない理由として気になったのが、「自分の一票では変わらない」や「誰が政治をやっても同じ」という考えでした。
これは政治家の選挙に行く人がそもそも少ないであろうという先入観があり、「だれも行かないのに自分が行ったところで仕方がない」という思考に至っていると考えられます。
他にも「誰がやっても同じ」という考えは、日頃からメディアで報じられる政治家の不適切な対応や無意味な論争、これまでの政策の達成率などを鑑みて、政治家=無力と考え、結果として「誰がやっても同じという」考えに至るのだと考えられます。
確かに議会の途中でスマホゲームをしたり、寝ている不真面目な政治家もいますが、きちんと真摯に対応をしている議員もいます。
一部のよくない印象に引っ張られてしまい、一括りにしてマイナスの印象を持つのは少しもったいないかなと思われます。
初めから決めつけるのではなく、自分で調べ、見て、確かめて、そこから自分が正しいと思う判断をするのが一番だと思います。