使用用途で財布の紐は緩む!?【メンタルアカウンティング】
2020.8.13
使用用途で財布の紐は緩む!?【メンタルアカウンティング】

こんにちは。

毎月のクレジットカードの引き落とし額が、やたらと高いことで悩んだことは誰しも経験はあるのではないでしょうか。

クレジットカードに限らず、なぜか財布に入れていた諭吉達がいなくなっていて、何に使ったか頭を悩ませる人は多いと思われます。

そのような人は知らず知らずのうちに、メンタルアカウンティングにより無駄遣いをしてしまっている可能性があります。

メンタルアカウンティングとは

メンタルアカウンティングは、アメリカの経済学者であるリチャード・セイラーによって提唱された、人はお金を手に入れた時や使う時、どのような名目のお金なのかを無意識に心の預金口座として仕分けし、勘定項目に応じた使い方をする傾向があるという概念です。

お金を手に入れた時にはその入手方法によって、心の預金口座も分かれ、例えば、頑張って働いて稼いだ5万円と、パチンコで勝った5万円があるとします。

この場合も働いて得た5万円は”大切に使う心の預金口座”に仕舞われ、パチンコで勝った5万円は”散財用の口座”に仕舞われます。

これはパチンコで勝ったお金は本来自分のものではなく、幸運で得たお金であるため、適当に使ってなくなってしまっても対して気にならないという心理であり、ハウスマネー効果と言います。

メンタルアカウンティングと節約した気になる心理

人はお金を得た時にその入手に至る過程によって心の預金口座を分けるとお話いたしましたが、お金を使うときも同様に目的に応じて心の預金口座を開設します。

例えば新しいクライアントと会うために、予算3万円くらいでスーツを新調しようとします。

3万円の普通のスーツと6万円のちょっといいスーツがあり、お客様に会うためのスーツということで奮発して6万円のスーツを買ったとしましょう。

帰りの道中、本屋さんで面白そうな本が1000円で売ってたが、6万円のスーツを買ってしまったこともあり、また今度にしようと購入を断念しました。

しかし、スーツ代で3万円も予算オーバーをしているのに1000円の本を我慢したところで、総合的に見たら補填をしたことにはなりません。

それでも節約をした気になれるのは、心の中でスーツを買う用の預金口座と、本を買う用の預金口座が作られているからです。

このことから人はお金を使う時に、総合的な損得よりも個別で損得勘定をする傾向があることが分かります。




メンタルアカウンティングを防ぎ無駄遣いを減らすには

皆様はスーパーに食材を買いに行った時に、出かける前に買おうと思っていたもの以外を買わずに済んだことがありますか。私はないです。

無駄遣いの多くはついで買いにあり、色々な魅力的な商品が目に入り、ついつい買い物かごに入れてしまうのです。

しかし、そもそも買うための現金がなければ買うことは出来ませんので、目的の買い物に必要なお金だけを持ち歩くようにしたら、無駄遣いが物理的に出来なくなります。

支払いの選択肢に現金の他にクレジットカードもありますが、クレジットカードでの支払いと現金の支払いを比較した時に、クレジットカードの方が2倍以上出費が増えるという研究結果もありますので、現金での支払いの方が安全でしょう。

また、臨時収入はハウスマネー効果も合わさり無駄使いしがちになりますので、心を鬼にして貯蓄用の口座に入れるのがよいでしょう。

人は無意識のうちに心の預金口座で仕分けをしてしまう傾向にありますので、意識的に預金口座を増やさないように考える、余計なお金は持ち歩かないようにし、無駄遣いを減らしていきましょう。

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