こんにちは。
先日、あえて断られるであろう大きな要求をして、その後に本来承諾させたい小さな要求を出すことで受け入れられる可能性を上げる心理テクニックである、ドア・イン・ザ・フェイスについてご紹介いたしました。
これとは真逆に、小さな要求から徐々に本来叶えたい要求に釣り上げていく、フット・イン・ザ・ドア・テクニックという心理テクニックも存在しています。
フット・イン・ザ・ドア・テクニックは、小さな要求から徐々に本来目標としている大きな要求を承諾させる心理テクニックであり、段階的承諾法と呼ばれることもあります。
セールスマンが民家のドアを開けてもらい、まず玄関まで入り、その後だんだん商談を膨らませていくことにちなんでこのように呼ばれています。
また、これとは真逆の本来承諾させたい小さな要求よりも大きな要求をし、断らせた後に本来の要求を提示するというドア・イン・ザ・フェイスといものも存在しており、基本的にドア・イン・ザ・フェイスは比較的親密な相手に対して行い、フット・イン・ザ・ドア・テクニックは初対面など信頼関係が築けていない相手に使うのがよいとされています。
フット・イン・ザ・ドア・テクニックはセールスシーンで主に使われることが多いですが、日常場面でも使われることがあります。
例えば、友達が財布を忘れてしまったときに、「500円だけ貸して」と言ってきたとします。
あなたは「友達だし500円くらいなら」と承諾したとしましょう。
その後「500円じゃごはん買えそうもないからやっぱり1000円貸して」と言ってきたときに、「一度承諾しているし、プラス500円ならいいか」と貸してしまうこともあるでしょう。
最初から1000円貸してと言われても桁が大きいこともあり、断られることもあるかと思いますが、このように小さな要求から段階的に上げていくことで、要求を受け入れられる確率が増えると考えられています。
他にも気になる人とお近づきになりたいときにも、フット・イン・ザ・ドア・テクニックは有効です。
例えば気になる人が漫画が好きな場合は、「私も漫画が好きだからよかったらおすすめを貸してくれない?」ときっかけを作り、「この前借りた漫画面白かったよ!そういえばこの漫画が映画化されるんだけど一緒に見に行かない?」などのように段階的に自然に誘うことも出来るでしょう。
このようにフット・イン・ザ・ドア・テクニックは、私たちの生活の中のいたるところに存在しています。