こんにちは。
私たちは普段何かしらの行動を取っている時に、緊張状態を保って行動をしていることが多いです。
事故を起こさないように車の運転に注意を向けたり、悪い点を取らないようにテスト勉強に集中したりなど、日常生活において人は緊張状態を保っています。
しかし、この緊張状態が切れてしまった時を見計らって、攻撃を仕掛けてくる場合もあります。
前述の通り、人は何か行動を起こす時に、緊張状態を維持しています。
しかし、この行動が完了した時、もしくは行動中何かの拍子に緊張状態が解けてしまい、注意力が低下し、心は無防備な状態に陥ってしまいます。
この無防備な状態をテンション・リダクションと言います。
緊張状態というのは、通常時よりも様々なことに注意を向けることが出来、思考力も上がっている状態と言われておりますが、テンション・リダクション効果の状態では逆に注意力、思考力が低下した無防備な状態であると言えます。
テンション・リダクション効果の場合、必要となる緊張状態が解けてしまい、無防備な状態となってしまいます。
例えば、車の運転中は、歩行者の有無、制限速度、左右の死角から車が飛び出して来ないかなど、様々な事態を予測し慎重に運転をしていると思われます。
そのような状況でテンション・リダクション状態になるとどうなってしまうでしょうか。
様々な事態を予測する注意力が散漫となり、最悪事故を起こしてしまうことも考えられます。
テンション・リダクション効果は主に、行動をやり遂げた後に起こりやすい傾向にあるため、タクシー運転手がお客さんを送り届けた後や、会社の取引がうまく行った後の帰り道などがもっとも緊張状態が緩み、危険だと思われます。
このような時は、休憩を取って気持ちを切り替えてから運転をする、可能な場合は別の者に運転を代わってもらうなど、自身を危険にさらさない工夫が必要でしょう。
テンション・リダクション効果は度々マーケティングや交渉の場でも使われます。
例えば、人は買い物をしている時、レジに持っていったことで買い物が終了したと認識します。
そのような緊張状態が緩んだ時に、レジの横に置かれているホットスナックや値引き商品を見たら、認知的不協和も合わさり、普段は硬い財布の紐もついつい緩んでしまうと考えられます。
他にも大事な仕事がひと段落した後や、試験の後などは特に達成感も合わさり、緊張状態が緩み、判断力が低下している傾向にあります。
そのような時を見計らって、普段は断られてしまいそうなお願いをしてきたりすることもあります。
達成感や判断力の低下も合わさり、もしかしたらその場のノリでOKしてしまうこともあるかもしれませんので、即決せずに答えを先延ばしにし、冷静に判断をするのがよいと思われます。
このように、ついで買いくらいならいいですが、交通事故などにも関係してくるテンション・リダクション効果。
被害に遭わないために、気分が緩んでいると感じた時には、重大な決断や行動は控えるのがよいでしょう。