少ない物は高価なもの!?【希少性の原理】
2020.6.7
少ない物は高価なもの!?【希少性の原理】

こんにちは。

最近は供給が安定してきましたが、一時期は新型コロナウイルスの影響でティッシュやトイレットペーパーが不足する事態が発生しました。

原因として人間の持つ、少ないリスクであってもリスクをゼロにしたくなる心理が働いていると考えられています。

ただ他にもみんなが一斉に買うことで市場から著しく供給が減ることにより、希少性が上がったことが原因であるとも考えられています。

希少性の原理とは

皆さんは小学生の時に、男の子たちが虫取りあみと虫カゴを持ってカブトムシやクワガタを追い回している姿を見たことがあるでしょうか。

私は田舎暮らしが長かったため、夏休みはほぼ毎日の様に、虫取り少年たちに遭遇していました。

そもそも男の子たちはなぜアリやカナブンではなく、カブトムシやクワガタを求めていたのでしょうか。

「かっこいいから」や、「友達が集めているから」などの理由も考えられますが、心理学的には、カブトムシやクワガタはその他の虫に比べて希少性が高いため、皆が集めていたと思われます。

希少性の原理とは、欲している量(需要)に比べ、利用できる量(供給)が少ない時に、希少性を感じる心理のことです。

いつでも手に入るものは価値が低く、すぐ手に入らない数が少ないものは価値が高いと、感じるのは、希少性の原理が働いているからだと考えられます。

希少性の原理を応用した実験

スウェーデンの社会心理学者は、Aの瓶とBの瓶の中に全く同じクッキーを個数を変えて入れ、被験者に食べてもらい、味の評価をしてもらうという実験を行いました。

Aの瓶には人数に対して十分な枚数のクッキーを入れ、Bの瓶には人数に対して不十分なクッキーを入れました。

その結果、Bのクッキーの方が美味しいという評価となり、同じクッキーにも関わらず、数の少ない方のクッキーに希少性を感じ、高い評価になったと考えられています。




私たちの周りでも希少性の原理は多く扱われている

冒頭のカブトムシやクワガタ、そしてクッキーの実験により人は数が少ない物に希少性を感じることが分かりました。

このことを利用したマーケティングも、実は皆さんの周りに溢れています。

例えば、「限定100個」や、「期間限定」、「先着5名様」の様な謳い文句を聞いたことは誰しもがあることでしょう。

これも個数や時間を制限することにより、希少性を演出し、購買意欲を掻き立てようという商法になります。

新型コロナウイルスの影響で品薄になったものたちも、買い占めにより市場数が減少し、皆が希少性を感じた結果品薄となったと考えられています。

さらに希少性の原理が働いているうちは、「今買わなければもう手に入らないかもしれない」という思考になり、多少高価でも手に入るのなら買ってしまう傾向にあります。

この心理を利用して転売屋は、相場の何倍もの値段で売りつけ利益を得ようとしているのです。

希少性を感じて、衝動的に買ってしまうことは決して悪いことではないと思われます。

ただ、購入前は希少性の原理により冷静さを欠いてしまっているため、購入前に一度本記事のことを思い出し、冷静になり判断をすることで本当に必要かが見えてくることもありますので、夢中にならず冷静な思考で本当に必要なものを買えるようにしましょう。

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