こんにちは。
日常生活において、ある物事の中から選択をするということは1日に1回以上はあるかと思われます。
例えば、ご飯を何にするか、朝着て行く服をどうするか、どこに出かけるかなど。
これらの判断はどの様に判断を下しても生活に大きな影響が出ることは少ないですが、企業の採用業務や、契約先の選定などその後の生活に大きな影響を与える選択もあります。
そのような重要な選択は出来れば間違えたくはないものです。
正しく判断するために認知バイアスの一種である、ハロー効果について理解をしておく必要があります。
ハロー効果はアメリカの心理学者によって提唱された認知的な歪みのことです。
これはある対象を評価する時に、評価する基準とは全く関係のない内容に意識が引っ張られてしまい、評価に影響が出てしまうというものです。
例えば企業の採用業務で、誰もが知る有名大学を出ているから仕事も出来るだろうと、有名大学=仕事が出来るという本来関係のないはずの関連付けがされてしまいます。
また上記は有名大学出身というポジティブなイメージに引っ張られていますが、評判が悪い高校出身としたら、逆に仕事もできないのではとその人のことをよく知らなくても、ネガティブなイメージに引っ張られてしまうことでしょう。
某テレビ番組で放送されたもので有名な検証ですが、被験者に模擬面接の面接官を担当させ、面接者と合格者の相関のテストをしました。
面接者は全部で4人で、内2人は一般の大学生、もう2人はモデルを使用して実験を行いました。
この内2人だけを採用にするなら誰を選ぶのかを選択させたところ、モデル2人が選ばれる結果となりました。
面接の様な短い時間で判断する必要がある場合は、どうしても身だしなみや容姿の優れている人物にハロー効果として引っ張られてしまうのだと考えられます。
他にも海外でホームレス風の男性とサラリーマン風の男性が倒れていた時に声をかけるまでの時間に関する実験もあります。
その結果、スーツを着たサラリーマン風の男性は直ぐに声をかけてもらえましたが、身だしなみが整っていないホームレス風の男性は5分以上声をかけられることはありませんでした。
これは、ホームレス=普通とは違う怪しい人間というハロー効果が発生し、対応に時間がかかったのではないかと思われます。
前述した採用業務はとても有名な話ですが、私たちの日常には多くのハロー効果を利用した商法などが存在しています。
例えば、皆様が目にするテレビのCMでは、好感度の高い芸能人や、容姿の優れたキャストが起用されていることが多いと思われます。
有名人が出ているCM=いい商品というハロー効果が現れ、サービスを利用してもらおうという狙いだと思われます。
他にも選挙の演説で有名人が応援に駆けつけると、演説の内容や政策とは関係なく、有名人が応援している=いい政策という関連付けがされてしまいます。
この様に私たちの生活には様々なハロー効果を利用した場面がありますので、大切な判断を下す時は、周りの要素に惑わされずにしっかりと選択をする様にしてくださいね。