こんにちは。
書籍での勉強や臨床心理学についてのサイトを回遊していると、外を歩いていたら突然激しい動悸や呼吸困難、めまいなどを感じ、このまま死んでしまうのではないかという恐怖感を感じるという症例を多く目にします。
症状は心臓の血管が詰まり激しい苦しみを伴う心筋梗塞に酷似していますが、病院での検査では身体的問題は見つからないことが多いです。
そのため当事者の方は、「また同じようなことが起きるのではないか」という強い不安を感じるようになり、その発作が起きた場所やすぐに助けてもらえないような状況を避けるようになってしまいます。
前述したように、突然理由の分からない不安感や恐怖感を感じ、これに伴い動悸や息切れ、多汗やめまい、呼吸困難など様々な苦しい症状が発生します。
この発作を繰り返すうちに「また同じようなことが起きたらどうしよう」と不安を感じるようになり、常に不安感や恐怖を感じるようにもなります。
また発作が起きた場所に強い恐怖を感じるようになり、その場所を過度に避ける「広場恐怖症」を併発することもあります。
パニック障害は日本では100人に2人ほどの発症の可能性がある病気ですが、あまり浸透していないのが現状で、理解を得られないことに悩むことも少なくはありません。
人間の脳には交感神経と副交感神経という自律神経があります。
自律神経は体内の血管や内臓の動きをコントロールし、正常に生活ができるように体の環境を整えてくれる役割があります。
この自律神経のうち交感神経が働くと緊張したり興奮したりし、副交感神経が働くと落ち着きリラックスすることができます。
例えば人に襲われた時には交感神経が優位に働き、心拍数を上げ緊張状態になったり、動向を大きくし物がよく見えるようにし対抗しようとします。
逆に体が疲れていたり休息が必要な時には副交感神経が優位に働き、心拍数が下がり非緊張状態となります。
この切り替えが正しくできるおかげで人間は集中して仕事もでき、夜はゆっくりと眠ることができます。
パニック障害では何らかの原因により交感神経が突然活発に働き、心拍数が上がったり、息切れを起こしたりし、自分の意図しない症状に対して不安感や恐怖感を感じてしまいます。
パニック障害の治療には薬物療法と認知行動療法を組み合わせることが多いです。
まず薬で発作などの症状を緩和し、認知行動療法で自身の行動を本来望むべきものへと心理教育を施していきます。
ただ、症状が長期に渡る人は、「薬により脳に悪影響が出るのでは?」と不安を感じ、勝手にやめてしまうこともあります。
しかし、薬を勝手にやめてしまうと、症状が悪化したり、薬へ依存してしまうこともありますので、医師の指示に従い正しく服用しましょう。