こんにちは。
私はあまり経験がないのですが、知り合いの多くは学生時代に、親から勉強を促されたことが何度もあり、ただでさえ下がっていたやる気がさらに失われたことがあるそうです。
私も反抗期に同じ立場だったら、「うるせえ!」となってしまっていたかもしれませんが、これはブーメラン効果という心理が働いていると思われます。
ブーメラン効果は様々な分野で扱われることがあり、分野ごとにニュアンスが異なります。
心理学におけるブーメラン効果は、説得される側が説得者の意図とは逆の方向に意見を変えてしまう現象を指します。
これは人は意識的、無意識的に自由を求める傾向にありますので、他者に強く説得されることで自分の自由が侵されると感じてしまい、逆の選択をすることで自らの自由を保持しようとします。
また、説得者のことを信頼していない場合は、ブーメラン効果が起きやすい傾向にあります。
そのため、信用度や親密度が高い親や兄弟、友達の方がブーメラン効果は起こりにくいと考えられています。
他にも説得者からの指摘について、もともとの自分の意見と一緒の場合に、ブーメラン効果が起こりやすい傾向にあります。
冒頭の勉強の例だと、親から「勉強は大切だからしなさい」という指摘について、やる気が失われるのは、自分でも勉強は大切なことだと感じているからと考えられています。
ブーメラン効果は勉強の例以外にも有名なものはたくさん存在しています。
有名なものだとお金持ちの男性が、意中の女性に対して、お金持ちであること、それにより玉の輿に乗れることを過度にアピールすると逆にネガティブな印象を抱かれてしまうこともあります。
「僕と結婚したらお金で不自由させないよ」などのように、会話の端々にお金をちらつかせる人はなんとなく嫌な感じがしませんか。
本当に結婚を考えているのならば、本気で迫るよりもいい感じの距離を保つくらいの方が、お金持ちで基本ステータスも高いため、普通に結婚まで至ると考えられます。
他にも政治家の「清き一票を」のような投票を煽るような文言も、投票者の反発したい心理を煽ることとなりますので、やはりこちらもガツガツ行くのではなく、魅力的な政策を掲げて腰を据えている位がいいのかもしれませんね。
しかし政治家の選挙の投票率の低さは、「政治家は座っているだけで何もしない」、「悪事を働くイメージがある」などのようなステレオタイプや、嫌いな情報源からの情報は信用されにくいというスリーパー効果が働いている可能性もあります。
人は強要されると反発してしまう傾向にありますので、強引でしつこい説得は避けて、些細なことでも褒めてやる気にさせ、自発的な行動を促すくらいが皆が幸せになれると思います。