企業での不正とミルグラム効果の関係性
2020.7.14
企業での不正とミルグラム効果の関係性

こんにちは。

突然ですが、会社の経営に関する重要書類に明らかな不備があり社長に報告したところ、そのままでよいと言われた時あなたはどのように対応しますか。

明らかな不備があるのにも関わらず、「社長が言うならそのままでいいか」と盲目的に処理をしてしまうのではないでしょうか。

ミルグラム効果により、社長に意見をしてまで訂正を求める人は多くはなく、盲目的に従ってしまうと思われます。

ミルグラム効果とは

ミルグラム効果は、アメリカの心理学者であるスタンレ・ミルグラムによって行われた実験で明らかになった、人は閉鎖的な環境下では、権威者からの指示や命令には盲目的に従ってしまう心理効果のことです。

実験はある生徒に対して被験者が質問を行い、間違えた場合は生徒に対して電気シックが与えられ、電気ショックの電圧は間違える度に上がります。

被験者と生徒は別室にいますが、質問の回答、電気ショック時の悲鳴は聞こえるようになっています。

悲鳴に対して被験者が実験の中止を求めた場合は、白衣を着た権威者が被験者の元へ現れ、「大丈夫だから、続けてください」、「すべての責任は私がとります」などと言い、実験の続行を促しました。

その結果、権威者の指示通りに電圧を上げ続け、生命に危険があると事前に教えられていた450ボルトまで電圧を上げた被験者は約63%にもなりました。

このことから、人は閉鎖的な空間では、受けた命令が間違っていると感じたとしても、権威者からの命令であれば、従ってしまう可能性が高いと言えます。

なお、実際には生徒に電気ショックは与えられず、演技で悲鳴を上げていただけですのでご安心ください。




企業とミルグラム効果の関係

ミルグラム効果の実験により、閉鎖的な空間では間違っていると思われる命令にも従ってしまう傾向があることが分かりました。

これは昨今の企業にも同様にも当てはまると考えられます。

中でも商品や企業に関するデータ改ざんは、日々のニュースを見ても分かるように、昔から絶えることなく、多くの分野で行われてきています。

不正だと判断出来るはずの人でも、閉鎖的な企業や集団の中では、権威者に逆らうことができずに、盲目的に従ってしまうのでしょう。

「この人が言うのだから間違いはないだろう」、「ダメなことだろうけどこの人が指示したことだし実はいいのかも」など、盲目的にならず、悪いことだと思ったら手を染めず、ICレコーダーを持って、労働基準監督署や警察へ駆け込むのがよいでしょう。

データ改ざんは文書偽造の罪に問われることもありますので、前科持ちにならないようにしっかりと自衛をしましょう。

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