こんにちは。
私事ですが、先日互いの意見の不一致により、父親と盛大に喧嘩をしてしまいました。
内容は今思うとしょうもないことだったと思いますが、自分にとって大切なことだったので、私も引くに引けなくなってしまいました。
結局は話し合いというよりも父親が一方的にキレ散らかして終わりましたが、昔から自分の意見が正しいという考えで、意見が通らなければ不機嫌になるような傾向にありました。
このように自分の意見が正しいと思い込んでしまう心理にフォールスコンセンサスというものがあります。
フォールスコンセンサスは、自分の意見、また考えや行動は、多くの人と同じ、正しい、一般的、多数派だと思い込む心理効果のことで、偽の合意効果とも呼ばれています。
そのため、他人が自分と違う意見を言い始めると、それは間違っていると一方的に見なしてしまうことが多く、耳を貸さないことも多いです。
元々人は多数派に属しているときに安心感を得る傾向にあるため、自分の意見は多数派だと信じて安心感を得る目的もあると考えられています。
そのため、例えばある商品を買うときに、人と違うものをいいと思った場合、お客様の声などの口コミで肯定的な意見を探し、自分は間違っていないと安心感を得ることもあります。
しかし、今は口コミの評価も操作されていることもあるため、自身の考えの肯定を外部にゆだねるのはあまり得策とは言い切れないでしょう。
フォールスコンセンサスは人間関係やマーケティングにおいて重要インシデントとなることもあります。
例えば私の父親のように自分の意見が正しいと思い込み、相手の話を聞かない、いいから言う通りにしろ、といういわゆる頑固な性格ですと相手も付き合うのが大変に感じ、周りから人が離れて行ってしまうことが懸念されます。
他にも、昔ながらの社長が経営する会社などでは、「これまでの経験でこれは売れる」などのあいまいな経験に基づいた判断をすることがあると聞いたことがあります。
データに沿った論理的な判断でないと、失敗のリスクも上がり、今と昔では市場も異なるため、予想通りの結果になる可能性は低いと思われます。
しかし、こうしたケースでは、社員は意見をしようにも、絶対に売れない確証もないので言い出しにくく、社長の独断で進んでしまうこともあります。
自分の中で正しいと思う意見を持つことは大切なことだと思いますが、それに固着しすぎて人の意見を聞かないのは様々なリスクもあるため、他人の意見を受け入れる姿勢、異なる意見を楽しむくらいの余裕を合わせ持つことが大切だと思われます。